【第五十五話『会議』更新】
割と真面目に二十四日をスルーしかけていました、前日まで。日時感覚が薄れると気付いた時に慌てますね。こんにちは陽雪です。そろそろ晴雨両用の折り畳み傘を用意するか否かで迷い始めています。あと最近音楽プレイヤーの出力をイヤホンからヘッドホンに変えてみたりして、音漏れの具合に多少ハラハラしながら電車の中でまったりしたり。おかげで目的の駅を乗り過ごす危険性が増しました。二三回未遂を起こしています。
音の良い音楽はテンションに直に響きますね、という事で、『SecretGarden』を聴きながら。
宵月暁陽第五十五話、『会議』を更新しました!
【神官の話と暦の話。】
神官にも色々位があります。その頂点にあるのが大公。これは紫銀にだけ与えられる一代限りの最高爵位です。位置付けとしては公爵の上国王の下。王位は爵位ではないですが、並びのものとしてみる事が多い様子。
大公のすぐ下の神官は祭祀長、供犠長、祓司長があります。
祭祀長は祭祀の儀式を執り行う祭司たちの長、儀祭司と呼ばれる役職を兼ね、現在は大公を始めとする若年の神官たちの教育・教官としても動いています。
供犠長は供犠の全てを采配しますが、供犠と言っても生贄などを捧げる訳でもなく、祭壇を飾る花を選んで手入れをしたり、一度祭壇に供された作物を民に下して分け与えるなどの管理・総括をしています。供犠長の下には供祭司と呼ばれる神官たちが。
祓司長は神殿の清浄を保つ事に専念する神官たちの長です。所謂『法力』の使い手たち。清浄というのは聖の性質をより強くという意味であり、邪氣やそれに親しい氣を可能な限り排除します。大公が神殿から公に別の場所に「渡る」時には必ず邪祓いの鈴が鳴らされますが、これは祓祭司の勤めです。
この三つの長によって三つの役割に大別されますが、若年の神官などはこれらの役目を負う事は無く、神殿の様々な雑務をこなしたり、三つの官の手伝い等に奔走します。王宮で見かける神官の多くはこのどこにも属さない神官たちで、実際に役割を負う神官の数は数えるほどしかいません。役目を負う事は大公から直接指示を受け行動する側近になるという意味でもある為、野心のある神官はそれを目指しますが、報われるかどうかは働き次第でしょう。
質問を頂きましたので、暦について。
暦、つまりカレンダーですが、これは現代のものと同じです。つまり太陽暦。十二の月が数字あるいは色あるいは属性で呼称され、日が割り当てられています。日には毎日、学者たちが割り出した「優勢の」属性が併記されており、また日も数字の他に色で呼ばれる事もあります。十二支での日の数え方と似ているようないないような。
日の数えは、第一日目が紫銀。二日目が蒼赤。三日目が緑灰、と、ある一定の法則を持ってサイクルします。12*12なので144通り、年に二回は同じ名前の日が来る計算になります。この順は年の変わり目でリセットされず、そのまま年を越して連続。
作中にある「火の日」「風の日」というのは、優勢属性での区別。主に魔導師たちが使います。「灰の月」「紫の月」というのは属性に関係のない区別の呼び名。ちょっとややこしいです。
何故日ごとに優勢の属性が決まっているかというと、これは自然現象としてそうなる、ということが明確だからです。優勢・劣勢属性が変動する理由は未だ解っていませんが、恐らく季節等による精霊たちの氣の保有量などの変化と連動しているのでは、という定説に一応は落ち着いています。
そして優勢属性が変わると、魔法使いたちは大迷惑を被ります。自身の氣のバランスに優勢・劣勢属性は大きく関わるため、非常に中庸な要素なのです。大昔は毎日今日の優勢属性はという天気予報な事を毎朝やっていたのですが、そのうち計算と計測で予測が立てられるようになり、ほぼ全ての暦にはこの優勢属性の予測が書かれるようになりました。的中はかなりの精度ですがそれでもやはり時々は外れることもあるとか。
この優勢属性によって天気の予測もつく時もありますが、だいたいは天気を左右するほどではありません。風の日は風が強い、水の日は湿気ている、火の日は少し暖かい。闇の日とかは、これはもう魔法使い以外にはほぼ違いは解りません。聖の日も邪の日も同じ。現代の日本で言う大安と仏滅のようなものですか、一般人にはその程度の認識です。暦の主な用途はやはり月と日の参照です。
拍手や一言コメントなどいつも有り難うございます。中々個別にお返事する事も難しいのですが全て読ませていただいております。質問などはこうして少しずつでも返していければと思います。
中々思っていたよりも男性陣が人気なようで作者はにまにましてます。にまにま。ありがとうございます。
今回はここまで、次回更新は六月に入って十二日になります。間に合えばそこであるお知らせをしたいと思いますが、間に合うか……間に合わせていきたいと思っています。はい。
では、陽雪でした。