容姿
膝裏にも届きそうな長い金の髪を乱雑に一つに括り、装飾の一つも見せない、そもそも身につけている様子のないローブ姿で、纏う衣服や自分の外見に興味を示さないためなのかあまり整えられた雰囲気は感じられない。
更に言えば少年らしい少年、という顔貌も相まって、魔法を使うようにも全く見えない。協会学院の制服を着ていれば多少は変わるが、本人は制服を好いていない様子で学院の外ではなかなかお目にかかることができない。
本当は髪も短く切ってしまいたい、と行っているのだが、友人や知り合いに全身全霊を込めて拒否されたため惰性で伸ばしている。とは本人の談。特別に香油を使ったりなどもしていないため傍目に見ても痛んでいるのが分かるのだが、指摘をしたところで改善した試しはない。
詳細
紫樹協会学院の研究生であり、春の拝樹試験で蒼樹の黒服を目指して勉強中の学生。卒業自体はしており、現在は学院で訓練を重ねつつ各地を渡り歩いて対『異種』戦闘の技量を高めながら、休暇休日には王立図書館の紫樹分館で副司書として働きながら知識を溜め込んでいる。
紫旗団長クォルシェイズや副団長のユゼとは学院の学生の頃からの知り合いであるらしく、知り合って長いのだろう様子も見て取れる。どのような経緯で知り合ったのかは不明だが、紫樹学院の学長でもある療師フィエリアルとクォルシェイズらの会話の中に「封印処理」という言葉もあり、穏やかな関係には思われないが、ヴァルディア本人は全く気にした様子がない。
『紫銀』と同じく古代語(アーヴァリィ・ロツェ=オフェシス)の母語話者である、とクォルシェイズやユゼは言うが、実際にそうなのかは不明。本人は否定も肯定もしない。
万全に扱える、とは過言ではなく、『紫銀』が共通語(アルティア=オフェシス)を習得するにあたっては最大の功労者。また魔法使いということもあり、色や属性についての最初の知識を与えたのもヴァルディアだが、それについては交換条件だったから、としか言わず、功績と他者が言えばあからさまに面白くないという表情で応える。
なお、前々から切りたいと言っては友人や周囲から全身全霊で拒否され惰性で伸ばしている白金の髪は、後に「やっぱり邪魔だ」として勝手にすっぱり切って本人は満足したのだが、それを知った養父やフィエリアルやユゼや友人たちや同僚たちや上司に囲まれて複数回全身全霊で怒られた模様である。以来ちゃんと香油を使うようになったが、切り癖がついた。