容姿
青い髪に翠の瞳をした青年。大地の種族であるコウハにしては珍しく、深い海の色である水属性の青が髪に現れ、また土とはかけ離れた風の色を瞳に持つ。髪は肩につかない程度と、騎士にしても短い方。
歳の割に長身で、既に周囲の年上の男性達をも越し始めている。女性からしてみれば見上げるほどだが、だが威圧らしい威圧は感じない。なよなよしいところは皆無だが、どこか飄々としたような、掴み所の無い立ち姿をした青年。
痩せているわけではないが、一見すれば細身にも見える。筋骨隆々といったふうも無く、だが実際にはしっかりと作り込まれた体付きをしている。
身に付けている装飾品は少ない。右耳に青玉の雫の形の、左耳には同じ形の紅玉のピアスを付け、紫旗師団第二部隊に所属する証である鈴蘭の首飾りは、白い衣裳を着ている時でも、常に首に掛けて離さない。
詳細
紫旗師団(護衛師団)と蒼樹協会とを掛け持ちする、師団・協会共に有数の実力を持つ騎士、と、そう評されているものの、本人は否定している。
紫旗師団では、『紫銀』の警護を担当する第二部隊の副隊長であり、部下を持つ立場にある。階梯は十と、対『異種』戦闘の前線要員としては低めに位置するが、実力はそれ以上であることは周知の事実となっている。
出自の種族の恩恵により常人よりも遥かに膂力に優れ、扱う剣も通常の剣の何倍もの大きさを誇る大剣。持ち上げるのすら苦労しそうなそれを、長剣と変わらないふうに振るう。逆に一般に見るような形の長剣では、剣自体が力に負けて折れてしまうらしい。
あまり物怖じのしない、また、とっつきやすい印象のある人物。
他人と打ち解けるのが早く、世話好きとフォロー体質が祟って苦労人気質。押しが弱いおかげで周囲に呑まれる事も多く、思うように事が運べないでいる事が多い。思い切りは良い為に、隙と機会を見つければ行動に移るのだが、頻繁に発覚に至っては追われている。
見かけと実際の齟齬はさほど無く、手先は器用で真面目なたち。ある程度の炊事もこなす。左利きだが、不便も多い為右も使えるように訓練し、両利きにしている。
本人曰く好き嫌いはあまり無い。食べ物であれば、あるもの・出されたものは、あまりにもな物以外は不満無く口にし、酒類はいくら飲んでも酔う事の無いワク。生家が装飾品を手がける職人の家系である影響か、余暇には工作や彫刻をしている姿も時折見られる。肉体労働を主とする騎士にしては勉学・学問に対しての苦手意識も無く、魔法に関する知識を取り入れる事に抵抗も無い。
ただ蛇だけは何が何でも苦手な上に嫌いで、姿を垣間見るだけでその場から脱兎の如く走り去る。