紅桃
 Clt.020

 エィフィエ・ラツィ=テルフェンシェ

"Yeuwiffiy-Luttie=Tillfesiencex" 
 
命色
紅桃(桃髪紅瞳)
季節
性別
年齢
30
種族
ヒト
属性
火/光
職業
王立図書館所属魔法工学師
愛称
エーフェ
所属
蒼樹協会
所属
――
階梯/階級
キレナシシャス式魔導師階級十二法師
称号
魔法工学師称号ラツィ
 
容姿

 緩く癖のある長い髪を背で一つに括り、厚手のローブを外套がわりに羽織りながら、乱雑と言うよりは適当で気のない仕草でどんな場所も通す立ち姿。
 刺があるようなそれではなく、むしろ親しみやすさの強い空気を持つ男性。ただそれだけではなく工学師としてであれば堅く強い視線も持つ、変容の度合いの強い色も持つ。

 衣服もローブもさして手をかけている訳ではないらしく、くたびれてところどころ綻びてもいるが、なぜかみすぼらしくは見えない。掛ける元手が無い訳でもないはずだが、単に興味が無いのだろう振る舞いが常ではある。

 装身具は青を筆頭に多色を装う。ただそれも「飾る」よりも「持つ」事が主なのか、正規の使われ方をしているのは腕輪や首飾り程度。ピアスも無く、指輪も無いそれは、魔法使いにしても工学師にしても軽装に過ぎるのだが。

詳細

 魔導師・魔法工学師としては若年にも関わらず、王立図書館に所属し『異種』に関わる研究の第一線を担う新鋭。である、はずなのだが、実際には国のあちこちを行脚しては研究所に問題を持ち込みそのまま解決も見ずに消える問題児、と周囲には認識されている。

 図書館に所属する魔法使いとしての役割は見事に達しており、紫綬学院に所属していた当時から既に数種の新たな魔法を構築し発表するなど、名は知られている。ここ数年はそうしながら、各地を巡り歩きながら、秘密裏に新しい側面からの『異種』研究を進めている。
 そのために法に触れる行為も繰り返しているが、本人曰く「重罪もバレなければ罪にはならない」「結果さえ出ればそれが最優先になる」。それを知った上で政府の重役や地方の重鎮が研究資金の出資・融資を行う等もしており、確かに彼の研究は成功さえすればこれ以上までに無い武器になる、と判断されている。
 けして図書館所属の魔法使いである、という姿勢を崩しはしないが、その本心は不明。

 ヴァルディアやクウェリス、リアファイドとは楽員時代に出会った友人。当時から寄り道癖は強かったらしく、現在では半ば諦められているのか道草にかかる時間も計算し周囲に予定を立てられている。本人は気が楽らしい。

 
『妖精』

 エィフィエの行っている「新しい側面からの『異種』研究」により生まれた存在。
 『異種』を捕獲し、その外殻を解き、核の暗号化を解読し構築を暴き、その魔法が『異種』になってしまった原因である構築の齟齬や間違いを修正し、改めて魔法として使役し直す事で成る。だがそれを安全に、確実に行う事ができるのは現状エィフィエ一人だけに限定され、一般化のための研究段階に進んでいる。

 魔法から成った『異種』を魔法に戻すためのその研究の途中経過によって現在百余の数が生み出されている。魔法でも精霊でもなく『異種』でもなく、人間に対する無差別な攻撃性を取払い、本来の魔法としての性質を取り戻させたそれは便宜上『妖精』と呼ばれている。

 現在エィフィエの支配下にある『妖精』のほぼ全ては、使役者であるエィフィエに対する絶対恭順と人間に対する攻撃手段の破棄を組み込まれている。
 普段彼が傍に従えるのは中位中級攻撃魔法から生まれ、それと同等の力を持つ『妖精』の二十程度だが、禁忌魔法と同等の『異種』から成した『妖精』も、姿を見せる事は稀だが使役の中に居る。その『妖精』について、彼が何かを語るという事も皆無だが。

 
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