容姿
背に中程までの金の髪は綺麗に整えられふわふわと波打って背に流れ、紅茶のような色をした瞳でゆったりと笑う、正しく騎士然とした立ち姿。
纏う雰囲気は中性のそれで、見た瞬間の印象と性別との混乱も起こしかねない立ち居振る舞いと言葉遣いの一人で、端的に一番近いものを挙げるのであれば『童話の王子様』の印象。
本人は自身が女である事を棄てているわけでも拒否したいわけでもないらしいが、言動や行動は利他の善行を良しとする古来の騎士の姿に良く似せられている。
装飾品はほとんど見えず、規定に則った通りの制服を身に付け、それが自然の形として見える変わった空気の持ち主。何かを含む表情の多い一人だが、その裡は用意には明かされず、かといって他人を拒否するでもない独自の雰囲気を従える。
詳細
エイレスと総称される長命種族の中でも、巨樹の民ホルス=コドの枝と呼ばれる一族リファン=コドの出自の女騎士。リファンはホルスの血から生まれる芽とも呼ばれ、二百年程生きた後は死せずして樹へと成る事から、枝、芽といった異名がついた種族である。
シェリンは紫樹長官の双子の弟、レスティアル=ホルス=コドを祖父に持ち、そこから分たれたリファンである。また、レスティアルの養子であるヴァルディアの血の繋がらない姪にあたる。それらについて公言した事は無いが、家系について多少詳しい人間なら気付かない事は無いだろう。
人を喰ったような、人で遊ぶようなところを時々見せる人物。騎士然としてしっかりとして、また物腰も柔らかく紳士然ともしているが、それらは大概が女性を相手にした時に限定される。外見だけを見れば並以上の美貌と、男女のそのどちらにも傾かない雰囲気から引く手数多だろうが、多少でも性格を知れば途端に敬遠される人物でもある。
唯一、「裏表がある」という事を隠しもしないというところで、嫌われもしない位置を作り出している。他人を詰る事も一方的に遊ぶだけでないのも、何だかんだで信頼されている理由ではあるのだが。