肩を揺すられる感覚に眼を開けた。見えたのは暗い空間、そして柔らかい笑い声。
「さあ、ここに来て、そんなに気持ち良さそうに寝ているのなんて、いつだって貴方くらいなものだわ。起きて頂戴な」
 慣れ親しんだ、というほどではない。だが聞き覚えのあるそれに何度も瞬きを繰り返して、意識して両手を握り、力を抜くを繰り返す。魔法の眠りは長続きしない上に、醒めるのに時間がかかる。
「……最近寝てなかったんだ……」
「分かってはいるけれど。寝る為に来るくらいなら、ちゃあんと部屋で寝なさいな」
「そうしたい、……起きる」
「そうして頂戴な」
 肩に触れていた手が離れていくのを合図に、左手を突いて身体を起こす。大きなソファだ、柔らかい座面は横になっていてもまだ余裕がある。暗い、この広い部屋の空気は十分に温められていて、関節が軋むという事もなかった。
 座り直して、息をついてから眼を向ける。向かい側、革張りに柔らかな綿の詰め込まれた揺り椅子には、一人の老女が腰掛けていた。椅子は緩やかに揺れている。老女の蒼い眼は、僅かばかりも揺れずに、おかしなほど真っ直ぐにこちらを見据えていた。
 知っていれば違和感はない。彼女が全く人らしい空気を纏っていない事も当然だ、『彼女』は人ではないのだから。
「久しぶりだな、『ヴァン=フェスラ』」
 呼びかける名は、この街の名。声の向いた先、『彼女』はどこか満足げな笑みを見せる。
「あたしには、久々なようには思えないけれどね、ヴァルディア。でもこうして会話をするのは、言う通りに久々かしら」
「だと思う、先月は来なかったからな。何度か結界に干渉して発動したが、大丈夫だったか?」
「平気よ、貴方一人の魔法に影響されるほど、あたしもやわじゃあないわ。むしろお礼を言わなきゃね、貴方があの子をここに置いてくれたおかげで、あたし一人じゃできないこともできるようになってるから」
 からからと笑いながら言うそれに、対岸のヴァルディアも小さく笑う。飲みなさいなと示された指先、脇に据えられたテーブルの上、紙袋の横に置かれたマグカップを言われるまま持ち上げて、なんの疑問も無く一口含んでからやおら眉根を寄せた。暗い景色の中でカップを覗き込めば、湯気の立った白茶の液体。厚みのある香り。
「……ヴァン」
「好きでしょう? 今日持ってくるのがパンだって分かったから、何か飲むものが必要だろうと思って用意してもらったのよ」
「技師も苦労する……」
「久々の客なんだから、ちょっとははしゃぐわよ」
「矛盾してないか?」
「あら。会うのは久々で相違ないって言ったわよ? ……美味しいでしょう、ミルクティ。貴方の好物のひとつ。本当はホットミルクにしようと思ったのだけれど、皆の所にも蜂蜜が無かったのよ」
 ヴァルディアは苦い顔で僅かに眼を逸らす。この『彼女』に対してだけはどんな隠し事も嘘も通用しないとは分かっていても、気まずさがなくなるわけではなかった。更に一口飲んで、そして溜息を吐き出す。
「……美味い」
「ふふ。あたしも嬉しいわ。皆の美味しいって感覚は分かっても、あたし自身が物を食べるとか、飲むとかは出来ないから」
「本当に出来ないのか?」
「あの子と比べられても困るわね。あたしがここを離れたら、貴方こそ困るでしょう?」
 やはり分かっているのか、言う『彼女』は悪戯めいて笑って見せる。揺り椅子は揺れても、軋んだ音も絨毯を踏みしめる音も一切耳に入ることはなかった。ソファとテーブル、絨毯は現実のものでも、『彼女』と揺り椅子だけは違う。絨毯がこの部屋の隅までずっと、隙間なく敷き詰められているのは、その構築をどんな人間の眼にも明かさないようにするためだ。
「最初は驚いたのよ、あの子もあたしの事は気付いてるみたいだったし」
「だろうな、何度かそれらしいことを言いたげにはしていた。……今は?」
「サーザジェイルが頑張っているみたい、やっぱり魔導師ね、技師じゃないのに構築は分かるみたい。……そうそう、サーザジェイルの時だって、ちゃんと説明してくれたら、偽名でも登録の時あんなに渋らなかったのに」
「悪かった、それだけを説明するのにここに来たら、それこそ何事かと思われると思って省略した。技師達に明かすわけにもいかなかったし、何より協会のとなったら私の記憶を浚うだろうと思ってな」
「まったく。その通りだけれど。でもあたしも、紫銀だったらちょっと見てみたいとは思うのよ?」
「毎日会ってるようなものだろう」
「そうだけど」
 『彼女』の言うそれが拗ねるような声音になったのには、ヴァルディアは苦笑した。こうして何でもない事を話している間は、『彼女』が魔法だという事も失念する。――構成魔法は、その構築からすら自我が離れて自律する。構築に込められた文字や式だけではない、初めに魔力を与えられ名を呼ばれたその瞬間から、この魔法は周囲の人間の言葉や知識を吸収し、成長し続ける。今では覆った魔法の中で暮らす人々の、その記憶すら総浚いに経験を蓄えていく、巨大な魔法。
「……本題だが」
「そうね。あの子が暴走しても、押さえ込む事は可能よ」
 問いの内容も知っているのは、既に分かりきった事だ。だから先を越されて返されたその返答にも、ヴァルディアは動じもしないで頷き返す。
「お前に影響は?」
「完全に開ききったら、どちらが大きいかの話になるかもしれないけれど、あの子の構築とこの街の造りは合致しないから効果は発動しないし、大丈夫よ。構成としての効果が競合する事もないわ。その辺りの事は、きっと技師なら上手に説明してくれるでしょうけど、明かせないんでしょう?」
「そうなる。機密だな」
「ふふ、協会の機密を知れるなんて役得」
「今回ばかりは知って貰った方が良いからな」
「そうね、確かに。……でも、今まで色んな『長官』を見てきたけど、こんなに積極的に『あたし』と関わろうなんて長官いなかったわよ」
「そうか? 案外冒険しないんだな」
「あら、構成魔法とお話しするのは冒険?」
「毎回予想外があるから、それなりに驚きはする。……街の結界の話も、ヴァンにも技師にも受け入れられるとは思っていなかったからな。おかげで今では過不足なく守れているが」
「街の為、人の為があたし達の意義だもの。今まではあたしと技師とでずーっとだったけど、長官とっていうのも楽しくて好きだわ」
「有り難いな」
「本心かしら」
「構成魔法に対して嘘がつけるほどじゃない」
 マグカップを持ち上げる。空気が暖められていると言っても芯から冷えるような感覚が拭えるわけではない。暖かいものは素直に有り難いと思いながら傾ける間に『彼女』は軽く笑って、そうして、そうね、と眼を伏せてみせる。
「あの子は『異種』でも、あたしとは同じようなものだから。だから、言葉を教えれば、貴方の思うようにはなるとは……望む望まないはあるでしょうけど」
「分からないか?」
「あたしが伝えるよりも、本人から聞いた方が良いんじゃないかしら」
「……そうだな」
「心配性。さ、それだけじゃないんでしょう?」
「ああ……色々と工事場所が確定したから、それも伝えに」
 文字にしてきたが、と、カップが置かれていたテーブルの方を見やる。茶色い紙袋の横に書類を綴じた一式。『彼女』はいつものように、人間と寸分の違いもなくからからと笑う。
「技師に任せれば良いのに」
「たまには来たい」
「嬉しいわね。確認しておくわ、技師の皆にも手伝って貰わないとだわね。……ねえ、ヴァルディア、あたしからも一つ質問があるの、答えてくれる?」
 ミルクティを揺らしていた手を止めて眼を上げたヴァルディアに、『彼女』はそのまま、淀みなく言葉を続けた。
「本当に居なくなってしまうの?」
 ――金は揺れないまま、構成魔法を見返した。



「フェルは?」
「寝んでる……と、いうより、寝ませたわ」
 フィレンスの声には、クウェリスは手に持った棒を動かしたまま応える。陽が落ちた頃から賑やかになる談話室も、夜の食事が終われば途端に人の気配は少なくなる。その中で暖炉の近くの一人掛けに腰掛けたクウェリスの膝の上には、編み途中の赤い色が蟠っていて、棒へと延びる毛糸はテーブルの上の籠、積まれた毛糸の中へと潜り込んでいた。
「核は解き終えたの。やっぱり気を詰めていたみたいで、夕食を食べたらそのまま」
「ああ……そっか、でも、進んでるなら良かった」
「ふふ、貴女も心配性」
「ちょっとはさ。気になるし。……何作ってるの?」
「マフラーよ。エーフェが持っているのが、随分くたびれているようだったから、自分のも一緒にと思って」
「手伝う?」
「貴女は、部屋に戻って休まなくて良いの?」
「高位任務ばっかり立て続けだったから、明日休み貰ってきた」
「あら。じゃあ、お願いできるかしら。紺色のがあるでしょう、それがエーフェの色なの。棒は好きなのを使って?」
「はーい」
 答えて、フィレンスは彼女のすぐ近くのソファに腰を下ろして、言われた通りの毛糸の束を籠から取り上げ、棒を二本持ち上げて毛糸の中から端を探し出し編み始める。灯りはほとんどが消されて談話室の大半は暗い中に落ちていたが、暖炉の周囲だけは照らされて明るい。
「エーフェって寒がり?」
「そんなじゃないと思うわ、籠りきりは嫌いな人だから」
「へえ……魔法使いなのに」
「珍しいでしょう? 魔導師から見ても変なのよ、ああいうのは」
 言い合う合間に笑い合う。フィレンスがちらと眼を向けた先、クウェリスの両眼はやはり閉じられていて、どうやら指先の感覚だけで段の数と編み目を数えているらしかった。フィレンスは苦笑する。
「器用」
「ふふ、有難う。眼が見えなくなってもう暫くだから、色々と訓練したの。縫い物とか、編み物もね。出来ないと不便だから」
「使い魔とかは? まわりの事は分かるようにしてるんでしょ?」
 最初の段を編みながら問いを向ける。数を数える事だけは忘れないようにしないといけないが、それ以外はもう身体に染み付いた動作だから特別に集中を要する作業でもない。
「慣れない場所を歩く時とか、戦闘なら、視覚の代わりに動いてもらうけど、普段は自力。魔法に頼るのが魔法使いではないから。……料理の時の火起しは、ちょっとだけ使うけれど」
「ああ、あれ……出来るようになるとすっごい楽、火付けたりに燐寸要らないの」
「でしょう? ついついそれに甘えちゃうのよね……生活の一部だからいいわよね、って思ってしまって」
 聞きながら、二段目に移る。こうなってしまうともう単純作業だと、休めず動かし続ける間に、少しの間を置いて続く声。
「この前はごめんなさいね」
「……何が?」
「エーフェの事。禁忌の事を、色々遠慮もせずに訊いてしまったでしょう」
「あー……」
 棒に重みがかかるのが分かって、丸い毛糸を転がして長く糸を取る。そのまま編み続けながら、ほんの少し息を吐き出した。
「魔法使いには気になることだと思うし、良いよ、隠すようなことじゃないしさ」
「……そう?」
「そういう事気にするんだ?」
「当然するわ、大人だもの」
 苦笑がちな問い返しには言葉のそのままの調子で、即答ではっきりと返される。
 フィレンスは手元に眼を落としたまま、作業の手は変わらず動かしたままで声だけをそちらを向けた。
「……私子供かなぁ」
「子供よ。私から見れば貴女もフェルもクロウィルも、ヴァルディアも子供だわ」
「長命種族からしたら、やっぱりそんなもんなのかな」
「生きてる年月が全てとは言わないけれどね。でも、今までやらかしてる身からすると、皆危なっかしいから」
「やらかした?」
「私はね、元はこの目も見えていたのよ。族長に剥奪されたの、罰として」
 思わず手が止まって視線を向けたフィレンスに対して、それに気付いているだろうクウェリスは変わらず手を動かしながら笑んで見せる。段を増やし、編み方を変えて変化を作りながら続けた。
「エルシャリスは、同意があれば他人の記憶を総浚いに出来るとは、話したと思うのだけれど」
「聞いた、前の時に。フェルのもそれでって……」
「ええ。しかもそれは種族特性の一つで、特別に訓練も必要ないの。エルシャリスなら皆出来て当たり前……その上、他人の記憶を読むだけなら即座に終わって、他人の記憶は自分のものとして習得できるの。本を一冊読み終えた記憶なら、自分がそれを読んだように内容の理解ができる。人の一生の記憶なら、自分が一回生きたように色んな事を知ることができる」
「……なんか、反則」
「ええ、反則なのよ。だから一族の間では、数百年生きてようやく使える、って、そういう事にしておこうって暗黙の了解があったのだけれど……早いうちに、それを知ってしまって、そうしたらもう、やる事なんて一つじゃない?」
 赤い毛糸を編んでいく手は止まらない。クウェリスの棒を持つ手が上向いて延びる糸が引かれたその拍子に、籠の中に収まっていた丸い毛糸は床の絨毯の上に転がった。拾い上げる間の布の音、クウェリスは籠の中へとそれを戻してくれたのだろうフィレンスに向かって顔を向けた。
「有難うね」
「ん、いや。……でも、記憶見るのって、そんなに悪い事なの?」
「それだけなら、何ともなかったのだけれどね。私の場合は悪かったのよ」
「……どんな、って、訊いていいのかな、これって」
「私が始めた話だもの、大丈夫よ。……同意があれば、って言ったでしょう? でもね、本当は同意なんて必要ないの」
「……じゃあ、なんで?」
「同意を得ないと、対象が記憶の逆流に耐えきる事が出来なくて、気が違えてしまうのよ」
 フィレンスの視線が外れたのを感じて、クウェリスも手元の方へと顔を向けた。いつの間にか止まっていた手を動かしながら、声は続きを言葉にしていく。
「後の処置が悪ければ、そのまま死んでしまう。……被験者の生死なんて、興味なかったのよね、私が欲しかったものをその人が持っているかいないかが全部だった」
「……どんな?」
「『鍵語』、って、知ってるかしら?」
 躊躇うような色を滲ませたフィレンスの声に、クウェリスは常と変わらない淀みない口調で返す。思い出そうという沈黙を感じ取って、灰色は顔に浮かんだ薄い刻印を柔らかく笑みの形に歪めた。
「魔法関連の本で、見た事があるかもしれないわ。とても強い、特殊なものなの。人の感情や感覚を正確に表して、再現できるのは『鍵語』だけだと言われているわ」
「古代語とは別?」
「全くの別物。古代語……今で言う古代語は、三世古語だけれど、『鍵語』は三世古語が生まれる前からあったと伝わっているわ。古代語を蒐集して編纂したレティエルが、その当時からして大昔から存在した、って書き残しているから」
「……どんなの?」
「耳で聴けば、言葉でもなんでもないわ。単なる音……でも、魔法なんかよりも、ずっと強い力を持った音。強い感情や、衝動を経験した時に、知らず知らずのうちに得て、そうとも気付かない事すらあるくらい、稀有なもの」
 編む間は、毛糸の擦れる音、時折棒同士がぶつかる音だけが聞こえる。二人分のそれに被さるように暖炉の薪が崩れる音、眼を向けたフィレンスが道具を一旦横に置いて立ち上がる。
「『鍵語』があればね。私のやりたい事も、全部できたのよ。だから色んな記憶を無理矢理でも掻き集めて、特出した感情がないか、『鍵語』を生み出せるようなものはないかを探して……結局、一つもなかったわ。だから、全部出来ずじまい」
「やりたい事って、どんな?」
「……エルシャリスが尊敬する一族の復興と、それを滅ぼしかけた国への復讐、かしら」
 木のぶつかる音を立てながらフィレンスは暖炉の中に薪を幾つか纏めて放り込む。夜の間もこの火は絶えないようにするのが、一つの約束事になっていた。
「……『鍵語』って、そんなにすごいもの?」
「ええ、とても。感情や衝動から成るもので、それを音として聴いた人間や動物には、その『鍵語』の意味するものと同じ感情を、……制御できない程の強い感情を植え付ける」
 暖炉からソファに戻るまでの間にぐるりと周囲を見渡して、自分たちの他には誰もいない事を再確認して安堵しながらフィレンスは座り直して、そうして道具をもう一度持ち上げる。どこまで編んだかわすれてしまったと、編み目を数え直しながら、クウェリスの声だけは聞き落とさないように意識は向けたまま。
「例えば悲しみを意味する『鍵語』を聞かせれば、それを聴いた人は全員、耐え難い悲しみに襲われて、その大半が狂うか、自殺するかになるでしょうね。そういう事がしたかったのが半分」
「……随分、見た目によらず、過激」
「ふふ、若かったのね。……でもね、途中で同じエルシャリス達に捕まってしまって。許容できない、って、魔法に関わる記憶の全てと、視力を剥奪されて、放逐されたの。一族からの放逐だから、もうエルシャリスからは同族とも思われていないわ」
 作業の続いていく音。変化を付けた段の次は、今度は編み目の柄を入れていく為に、余計に気をつけなければならない。
「それが、大体百年くらい前の事。それからまた魔法を勉強し直して、学院に行ったりして、今は時計の技師をしたり、こうして協会の手伝いをしたり」
「……なんか、意外だなぁ」
 フィレンスのその声に、別な色は混ざってはいなかった。クウェリスは苦笑の色味の強い表情を浮かべる。
「そう?」
「魔法使いとか……魔導師って、なんか、そういう……変、っていうか、怒られるような事しなさそうだって思ってた」
「あら。魔法使いは、怒られても気にしてないだけよ」
「そうなの?」
「貴女の親友だって、官吏達にも紫旗にも随分と怒られてるんじゃないかしら、今だってそうじゃない?」
「……それは、まあ、そうかも」
 紫銀が蒼樹にといる事は、ごく限られた少数にしか知らされていない事だが、それでもその少数の中で正面から賛成した人物は一人として居ない。正面から反対した人物達の言葉を思い返せば、あまり気分のいいものではないが。
「……そうかも」
「でしょう。やりたい事とか、出来ることがあったら、そちらに向いてしまうから。感情は揺れたり、辛かったりはしてもね。……びっくりしたのよ、まさか蒼樹に居るなんてね」
「驚いてるように見えないけど」
「ふふ、隠すのは得意なのよ。貴女達もね」
「仕事だからなあ。色々隠蔽とかもしてるし」
「中々見破れないから、ちょっと悔しいわね」
 言い合って、笑い合う。毛糸の擦れる音と時折木のぶつかる音と火の爆ぜる音が暫くの間、続いていく。




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