朝、広間の絨毯の上に降ろされた『小さいの』は、周囲を見渡して、それから自分を抱えてきたディストを見上げた。
「クロウィル、と、ラシエナ、どこ?」
「クロウィルは今日はお休みです。ラシエナは訓練が始まりましたからね、厨房の手伝いが終わって朝食を終えたら、中庭で訓練です。なのでここにはいませんね」
「……いない?」
「ええ。会えるのも珍しくなってしまうかもしれません」
「あとに、くる……?」
「ラシエナは来ます。クロウィルは分かりません、体調を崩してしまったようですから、たぶん来れないでしょう」
 『小さいの』は疑問符を浮かべながらも、来れない、という言葉には反応したようだった。否定形については既にヴァルディアが教えている。だからか、周囲をきょろきょろと見渡して、ソファの上に放置されていた辞書を見つけて駆け寄っていく。同時に書付と新しい紙を閉じた小さな画板と万年筆を握って、辞書以外をちまい手で突きつけてくる。微笑ましく思えながら、少し難しくても大丈夫だろうかと思って万年筆で短い文章を二つ書き付ける。「ラシエナは訓練が始まったのでずっと一緒にはいられないかもしれない。クロウィルは具合を悪くしたから、治るまでは戻って来れない。」と。
 万年筆の蓋を戻して、画板の新しい一枚に書き付けたそれを見せて渡してやる。さて仮定形を自分で見つけられるだろうかと思いながら暖炉の前にそれらを抱えて座り込むのはソファに腰掛ける。自分からテーブルで、というのは、まだ誰かが教えている間しかそれらしい行動を起こさない。自分でなんとかしたい時にはこうして、一番慣れた場所に居座るようになった。
 過集中のきらいがある、とは、新しいものに触れるたびに同じような状態に陥る団長の意識を取り戻すのにもっとも気を割いている副長が零していた。辞書の使い方はヴァルディアが丁寧に教えていた。大文字と小文字を合わせた文字の一覧の書き付けを参考にしながら単語の居場所を見つけ出して、他の紙にまずは訳をそのまま書き写す。訳の中でわからない単語を調べて、同時に発音記号を読み取って小さく口の中で何度も復唱しているのがわかる。勉強熱心、というわけではないらしい。古代語が通じていた一人が、完全に『聞こえなく』なっていたのを見て衝撃を受けていたらしい、と、金色が論文の構想を抱えながら言っていた。
 あの一人もよく他人を見ているなあと、いくつもの疑問符を重ねて浮かべている紫銀の横顔を眺めながら温かい気持ちになる。疑問は疑問として受け止めて、それを解消する事に喜びを覚えているらしい節はある。であればあとは会話を聞かせながらこれを繰り返せば、それなりの語彙を得ることは大して難しくはないだろう。
「……またやってるのか、ディスト」
「君相手でも構いませんよ」
「構わなくない、やめろ」
 後ろからの声には振り返らずに返せば、返って来た声は完全に冷めきっていた。そこでようやく視線を向ければ、彼は外套がわりの紺色のローブを腕に抱えて、金の髪は一通り櫛を通した、というだけのあちこちが跳ねている状態のまま。『小さいの』の方に足を向けて手元を覗き込んで、何をしているのかを見て取って何も言わずにローブに袖を通してソファに座り込む。そのまま肘掛に腕を組んで顔を伏せるのには、括られていない金がばらばらに散っているのにまた髪の手入れをしっかりとしていないのかと思いつつ、声を向ける。
「また徹夜ですか?」
「ん……」
「今から無理をしていると試験に響きますよ」
「試験云々言うんだったらそもそも俺を通訳だの教師役だので呼ぶな……」
「レティシャに構築学教えて貰っているんですから等価以上の条件でしょう? あなたの師匠の姉弟子なんですから」
「エーフェは師匠じゃない……」
「意地を張りますねぇ」
「……寝る。何かあったら起こしてくれ」
「はい」
 この魔導師は体力に乏しい。剣を振るうにも魔法を繰るにも、まだ適度な過負荷訓練が欠かせない程度には。なのに養父が書類上の処置とした公立図書館副司書という立場にも忠実にあろうとするのだから、こうなるのも頷けるのだが。無理はしていない、多少疲れただけ、としか言わないのは頑固というより意地だろう。なにせ協会に行ってまでこの調子では彼の望みには遠ざかってしまうだろうから。
「……ああ、起きてたかディスト」
 扉の開く音に次いで声。振り返って応えた。
「おはようございます、団長。ヴァルディアは寝ましたが」
「あー……昨日夜中までレティシャとやってたからな……論文も半分は進んだらしいから良いんだが」
「よくありませんよ。提出なんていつからでも出来るんですから後回しでいいんですよ。なのに意地を張るから」
「そんなもんか。まあ確かにな……この時期風邪でも引いたら治らねえしなそいつ。『小さいの』は?」
「自学中です。いやーほんと小さい子供は柔らかくて暖かくて良いですね」
「……あれ、もしかして昨日抱えて寝てたのお前……?」
「監視の目を外すからですよ」
「レティシャァァアアアアアア!!」
 広間に入って来たばかりの彼が怒号をあげて何処かへか走り去る。喉の奥で笑い声を押し込めている間にヴァルディアが小さく呻いて、『小さいの』がびくりと肩を跳ねて扉の方を振り返る。万年筆の蓋をわたわたと閉じてから立ち上がって駆けて来るのには両手を向けて抱え上げてやる。胸元に体をぺったりとくっつけてくるのはローブをたぐって覆ってやれば、紫が見上げてくる。
「……だんちょう……?」
「ええ。レティシャを探しに行ったみたいですね」
「……しらない……」
「気付く、ですね。気付けなかった」
「……きずく?」
「気付く」
「……きづく? きづけない、……きづけ、な、かった?」
「ええ、正解です」
 正解、とはとっくに知っている語彙だ。同時に頭を撫でてやれば僅かに嬉しそうにしながら姿勢は元通りに身体を寄せてくる。簡素ながら刺繍とレースの装飾の柔らかいドレスだけではやはり寒いのか、暖炉のすぐ側に居たはずなのに手足は冷えている。
「イースに伝えておきましょうか。寒いでしょう?」
「……今は、だいじょうぶ」
「本当は手袋が必要なんですよ、君も」
「……てぶくろ」
 分からない言葉の中でも何を拾えばいのかもだいたい察しがつくらしい。左手を示しながらそう思った。
「これですね。この布の」
 軽く手を握り開きしながら示す。紫旗の制服規定の一つだ、騎士だろうが魔導師だろうが中着と上着、ズボンと上衣とクロークに加えて、タイと手袋。靴の指定が細かく無いのは、戦闘にあたっては個々の差が大きいからだが。任務があれば損傷が激しいから控えも合わせて常に数着揃えているのだが、これの供給源がどこなのかは不明だ。個々人に合わせての特注なのに。思っている間に冷たい小さい手が手首の手袋の端を握って軽く引っ張ってみている。もしかして手袋のままの方が自然だと思っていたのかもしれない、そう思って、意味は通じないかもしれないがと口を開いた。
「君に素手で触れるのはラシエナとクロウィルと、制服でないときの魔導師だけですから、珍しいかもしれませんね、素手の方が」
「……?」
「嫌だったら言ってくださいね」
「……う、ん?」
 言いながら、不思議そうな返答を聞きながら扉の外からの物音には先んじてそれとなく両手で『小さいの』の耳を押さえる。ばたばたと走ってくる音、扉を叩きつけるように開く音を掌だけでは軽減できずに、『小さいの』が肩を跳ねるのには可愛いなあと心中に零した。



 一番迷惑そうにしていたのはヴァルディアだった。さっさと『小さいの』を抱えて、部屋に行っている、と言い残して穏当に拉致していていった。辞書も書付も万年筆も丁寧に持って行ったから、食事の二人分はそちらに運んで、と指示をして、レティシャが頭を押さえる。
「……油断してたわ……」
「……どうしたのレティシャ?」
「いえ……貴女はまだ知らなくて良いわラシエナ、気にしちゃ駄目よ」
「う、うん……?」
 ディストは仕事を叩きつけられながらも朗らかに姿を消した。『小さいの』に異変はないから何事もなかったのだろうとは思う。思いながらも、このままでは増長しかねないからとそう処置をしておいたのだろうと思っているうちに絶望一歩手前の声音で彼女の小さな叫びが聞こえて来た。
「ほんとなんであの男倫理監査にひっかからないのかしら……!!」
 同感である。だが嘆息して口を挟んだ。
「倫理監査に引っかかりそうなやつを引き抜いて来たユールっつーバケモンのせいだよ」
「最終的に承認した団長の責任は」
「それ責任転嫁って言わねぇ……?」
「……なんで倫理監査……?」
「気にしなくて良い」
「気にしなくて良いわ」
 ラシエナの疑問にはレティシャと同時に返して、ラシエナは目を瞬かせる。その頭をぼす、と柔らかくも重さを乗せて叩いたエディルドがほら、とテーブルへとその肩を押した。
「早く食べとけ。厨房の方の片付け終わったら地下訓練場な、今日吹雪いてるから中庭は無理だし」
「あ、うん」
「昼に二時間休憩入れたら七時までやっかんな」
「うん。訓練の方?」
「礼儀作法はひとまずは今ので良い。先に型だな、あとは筋力問題だし」
「……がんばる」
 母様だって剣を扱える人なんだから、と、意気込む様子を見せるのにはそういえばあの細君も一応とはいえ、という域を大きく越える教導騎士だったか、と、アイラーンの家風を思いながら自分も席に着く。食堂の方に行かないのは、『小さいの』の世話という意味もあるが、子弟の身では手伝い以外にあそこには立ち入れられないからだ。教官は基本的に子弟の世話を見るために子弟と同じ場所になる。多くの場合は本部ではなく別の、この王都の別にある支部やらで過ごすものなのだが。
「……『小さいの』大丈夫かな」
「うん?」
「ヴァルディアさん眠そうだったし……」
「ああ、あいつ世話見んのは得意だから大丈夫だろ」
「そうなんだ?」
「世話見られんのは苦手らしいがな。子供の扱いは手馴れてる、ほっといていいさ」
「……ん。わかった。でもエディルドが文句言われたのってほんと?」
「『小さいの』にな……取られたってな……言われてな……」
「……なにを? なんで?」
「『クロウィルもラシエナもエディルドに取られた』って思ってるらしいな、どうやら。早いとこ食っとけ、しばらくはヴァルディアが抑えててくれっだろうし」
 ほら、と団長に肩を叩かれてラシエナもすぐに皿に向きなおる。紫旗の用意する朝食は多い。エディルドがその横で同じように食事を始めたのを見て、クォルクは少し外す、とレティシャに言い置いて広間から扉を抜けた。そのまま自分の部屋に向かえば、途中で数人とすれ違う。相談事があるらしい一人ふたりにはあとでと言って置いて、それから自室の扉を開いた。
「……食べて来なかったのか?」
「いや、先に適当に入れてきた。『小さいの』どうだ?」
「そのうち誤嚥性肺炎でも起こしそうだな」
「……あー」
 コップの水に難儀しているらしいと見て、クォルクは頭を掻く。声に気付いて振り返ろうとした銀色は咳き込んでいた。
 食事に関して言えば、口に入れて噛む、まではできるようになっている。問題は飲み込むところだった。熱のあるもの、ホットミルクなり紅茶なりは少しずつ飲むしかないからそんなに問題ではないらしいが、冷たいもの、冷えたもの、とりわけ水に関してはこうだ。そうだと気付いたこの金色が周囲の眼からそれを隠そうと思ってここに連れて来たのだろう。この金色がそう思う程に異常なのだから。
『やっぱ苦手か、水』
『……のど、変になる、から、やだ……』
『下手なだけだな。少しずつ練習すれば良い、あまり上向きすぎないように。変なところに流れ込む』
『……へんなところ?』
「……クォルク、人体模型的なものは」
「ねぇよ。流石にねぇよ。あったとしても見せんのなんか躊躇うわそんなん」
 この金色は一体何から教えようとしているのだか、それが時々分からない。咳き込んでいた『小さいの』は大人しく食事を続けている。ヴァルディアの方はもう空になっていて、比べて『小さいの』の方はまだ半分も減っていない。今日の朝は昨日の夜から仕込んでいたというシチューと平たいパン、簡素な味付けのされたサラダだが、空になっているのはサラダの皿だけだ。
「……普通子供は野菜嫌うもんじゃねえか?」
「さあ。人によるだろ」
「……?」
「そういえば甘いものは嫌いだったか」
 金が見上げて来る紫を見遣って言う。そうしながら何かに気付いてか、テーブルの上のナプキンを持ち上げて手を伸ばして口元を拭う。『小さいの』はされるがままにして、それから頷いた。
「あまい? のは、きらい……」
「野菜は?」
 首を傾げるのには、クォルクは後ろから手を伸ばしてからの皿を指し示してみせる。『小さいの』はそれを見て、目を瞬いた。クォルクを見上げる。
「ファリマ、は、……シャロット? と、メズィと、キャベツ、って言ってた」
「地面に生えてる葉っぱとか土の下で成ってる根っこで食えるやつは野菜、とも言える。おおまかな分け方だな。肉、って言っても豚肉とか牛肉とかクルエール肉とか色々ある」
「…………?」
「んじゃこれ食べ終わったら一回厨房に片付けに行って、ファリマに訊いてみるか。あいつ詳しいしな」
「うん。……でも、ごはん、たくさん……」
「これくらいは食べておかないと後々がきつい。時間はかかっていいから全部食べろ」
「……がんばる……」
「ああ。……クォルク、一度療師に診て貰った方が良いんじゃないか?」
 『小さいの』がスプーンを握り直すのを見てから、向けられたのは静かな歩調と小声だった。すぐ近く、そこで小さく言い交わす。
「まだ療師にも明かせない。一応医術師の奴らだけは常駐させてるが」
「栄養失調だ、体力もない上に痩せている、軽すぎる。すぐに寝てしまうのもそうだ、立ちくらみもあるみたいだしな」
「……食事で手当てできねえか?」
「できる程度なら言わない。薬が必要だ。陛下は?」
「まだ親を探させてる」
「見つかりそうなのか」
「全く。……一見問題なさそうなのにな」
「無理をしている。そう見える、自分が妙だということにも気付いている」
 やはりそうかと思う。いくら子供とはいえ理解の速さは知れている、気取ることが上手なのもわかっている。察することも推測することもできている。自分が特別扱いを受けていることも、解っているだろう。だから比較すればそう接しては居ないクロウィルとラシエナに懐いたのだろうし、カルドやレティシャやディストもそうだ。あの三人は意識して『子供にするべき対応』を見せているだけだ。他の子供二人と同じように。
 どうしたものかと眉根を寄せたところに、それに、と声が続いた。眼を向ければ、金色は『小さいの』を一瞥する。
「……精霊の様子がおかしい」
 言われて意識して瞬く。途端に視界に映る景色が変わる。冬には似合わない花や蝶や種々の動物が自由に闊歩している中で、『紫銀』の周りだけぽっかり空間が空いていた。
「……なんだこりゃあ……」
「精霊が避けてる。『紫銀』をな。体内の氣の循環すら平均値以下だろう、魔法に適性があるのに魔力が足りていない、このままだと自然に自滅するぞ」
 周囲を舞うものはある。『紫銀』が腰掛けたソファの背凭れに羽を休めるものもある。だが『紫銀』そのものに触れているものはない。羽の先、舞う花弁の一つですら銀を避けて姿を消していた。
「俺の使い魔もだ、警戒している。理由はわからない、使い魔達も説明できていなかった」
「話せるか」
 言えば『小さいの』を一瞥したヴァルディアは、そのまま少し外す旨をそこに伝えて、振り返った紫が口を動かしながらわかりやすく頷くのは頷き返して、代わるようにイースが姿を見せて『小さいの』に声を向ける。それを見ながらヴァルディアが廊下へと向かうのには大人しくついて行った。『小さいの』もこの魔導師の使い魔を恐れているようだった。精霊に対しての興味も、今のところは紫の蝶に対してのみしか示されていない。精霊眼を持って生まれた人間にしては妙だ、精霊に『紫銀』が見えないはずもない。精霊が見ることのできる人間は精霊眼を持つ人間だけのはずだ。
 扉を潜って廊下に出て、扉を閉めきったところにヴァルディアの眼が虚空を向く。
「タヴァディエ」
 かすかに迷うような間があった。それから金色の視線の先に一人、男の姿をした精霊、使い魔が現れる。濃い茶の瞳に暗い灰色の髪。精霊には珍しい革の上着に、晒された上腕には暗色の緑に見える刺青。土のか、と思っている間にそれは部屋の中を見遣って、口を開いた。
『気付かれている』
「解っている、手早く説明を」
『……我らにもわかりかねる』
 主の要請には、短い返答があった。使い魔の眼が、今度はこちらを向いた。
『私は人間の紫銀を他にも見たことがある。それらは概ね我らの子として好ましかった。だがあの子供に対してそうとは思えん』
「……なんか問題がある、って感じか?」
『わかりかねると言った。理由さえ言葉にできれば主に真っ先に伝えている。だがあの子供は近寄りがたい。何より精霊も氣も拒んでいるように見える。恨んでいる、と言った方が近いように思えるが』
 思わず眉根を寄せていた。金に眼を向ける。
「……『小さいの』は魔法知ってんのか?」
「無知だ。魔法を見て知ってはいるが、それが『魔法である』とは認識していない」
「ついでだ、もう一つ。ロツェだがな、確認するが「父さん」と「お父さん」って別単語だな?」
「ああ」
「母さんとお母さん、兄さんとお兄さんも違うな。別単語ってだけじゃなくて指し示してるもの自体が違う」
「恐らくは」
「その違い訊けないか、『小さいの』に。いや、「かあさん」と「とうさん」がどういう『もの』なのか、って言った方が正しいか」
「難しいだろうが、やってみる」
『……精霊にとってあの子供は、気にはなる。だが率先して暴こうとは思えない、それは人の身に任せたい』
 使い魔のそれに眼を向ければ、やはり視線は部屋へと向いていた。暴く、という言葉に懸念が浮かんだのは、その次の言葉で形を得た。
『あの子供は呪われている。何か強いもの……私たちよりはるかに高位の精霊か、あるいは神か。それが怒りを成してああして精霊達を怯えさせている。人の身で触れて良いものかもわからない』
「……呪詛か」
『あの子供へというよりは、周囲に向けての。……守ろうとしているのかも知れぬ。あの子供は害されている、害されているが守られてもいる。怒りを以って他者との関わりを断とうとしているのかもしれん。何者であるかは判らぬ、何から守ろうとしているのかも』
 何からか。到底思いつきもしないそれを求めて金を見れば、やはり視線を落として黙り込んでいた。




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